すだれ越しに夏の青さをみる。 by Naoki MIYASHITA

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温暖化とともに予想を上回る、というよりも、
気候自体が変化しはじめたと感じる昨今の夏。

市中はうだるように暑く、
海に行かずとも日に日に肌は焼けていくわけで。

とはいえ、今までと同じようなしつらえと空間の残る日本建築の中に身をとどめると、
少なくとも目に映るものは涼しげに見えるから不思議なものです。

この日は「うつろひ草子」の会場でもある 有斐斎 弘道館 にて和菓子について深める会。

「美味しい」ものでもありますが、それ以上に「食」と「儀式」において深い成り立ちをもつ、
歴史そのものでもあります。

特別展 建築家・ガウディ×漫画家・井上雄彦 -シンクロする創造の源泉 by Naoki MIYASHITA

就職活動を終えて、なぜか建築学科の友人が多くできた。

で、あらためてガウディの素晴らしさに気付いた僕は、その勢いで最後の冬休みをロンドン・ブライトン・バルセロナで過ごす事にしたのを思い出します。

未完の大聖堂は工法を見直した事もあり急ピッチで出来上がってきているようで、この特別展においても内部の出来上がり具合とか色々驚かされました。

いろいろ事情もあり、駆け足で見るしかなかったのですが、最初の導入の映像の部屋にあったガウディの言葉。

正確には憶えてないのですが「人は見たものからしか想像できない」といったようなことを。

これ、いつも自分がレクチャーとか講演する時にいう事なんですよね。だからこそ、みたこもきいたこともない状況で何かを発想し想像できるひとがいるとすれば、それは本当の天才ですと。

それは決してコピーとかマネとか、そういうことではなくて、その上で自分という個のキャラクターが差し込まれる事によって新たなオリジナルが生まれるのだと思います。

その発想元がどれだけ豊かで、視点が個性的であるか。そして、それを具現化するためにどれほどの努力ができるか。ガウディの建築物には、それが如実にあらわされていると、また感じさせてもらいました。

また自分の想像の源泉の在り方を考える時期なのかもしれないです。

九州土産。 by

先日の九州出張の折に買っていたふもと窯のピッチャー?が届いた。これにドリップしてみたいというだけなんですが…

しっぶいです、この子。

これを良いなぁと、やっと今、受け止められるようになったのですかね。色々つかってみようと思います。

プーアール生茶と西双版納。 by Naoki MIYASHITA

心から尊敬する台湾茶人のPeruさん。

そのPeruさんにこのプーアール生茶を入れて頂いた時のことは、
忘れる事のできない経験でした。

清々しい朝にも、体調が優れない時にも。

古茶樹が内に秘め蓄えつづける生命力は、
味わいとは別のところに作用するようでもあります。

で、樹齢数百年の古茶樹が今も自生続けるといわれるシーサンパンナ(西双版納)の事を時折思い出しながら淹れて自ら頂くわけなんですが、今日はそのおよその位置をググってみたり。

シーサンパンナ(西双版納)はタイ族自治州で中華人民共和国雲南省最南端に位置します。

 「茶者南方之嘉木也(ちゃはなんぼくのかぼくなり)」

一保堂の包装紙には、陸羽が著した『茶経』の一節が記されていますが、これがシーサンパンナ(西双版納)のことをさしているのでは、というわけです。多分、そうなんです。今も、足を踏み入れるには相当の準備が必要なようで、人が像などの動物の力を借りる事なく分け入ることは困難きわまりないようです。。。

などと思慮を巡らせていると、あぁ、今の世はなんと浅はかなものか、と。思えてくるのでした。出会いと恵みに、今日も感謝です。

 

名残り匂ふ、宇治の朝。 by

朝いちの打ち合わせで昨日は宇治へ。

宇治川にはいくつも橋が掛かりますが、ふと足を止めたここからの景色は、在りし日へと橋を渡してくれるかのよう。

澄み渡る川面に、少しは暑さを忘れるようでした。